奥田庵

小説だったり、映画だったり。犬だったり。

2019年9月後半から12月のスマホ動画と痛風。


2019 9~12

 

 

痛風になった。

左足が痛い。歩くのも怖い。激痛が走るのだ。

 

痛風になった後の世界。

高齢者がゆっくり歩くことについて、寛容になる。

それぞれ都合があるのだ。

僕は大量の痛み止めを飲み、ゆっくりと歩く。

ある角度に足首を曲げると、鉄パイプで殴られているかのような痛みが走る。

ガキーン、ガキーン。

だから、その角度に怯えながら、慎重にゆっくりと歩く。

いつもの道が、とてつもなく長く感じる。

歩道橋で高層ビルの屋上まで続く階段を上ってるような錯覚。

果てしない。そして一歩間違えると激痛が襲うのだ。地獄。気を抜けない。

 

明日の朝、目覚めるとこの痛みがなくなっていることを祈る。

しかし、激痛で目覚め、踏み出すごとに左足首を鉄パイプで殴られ、やっとのことで放尿し、また痛み止めを飲んで、祈るように寝る。

そして朝日とともに激痛を感じる。

 

一生このままなのかもしれないと思い始める。

痛風になった後の世界。

ただ歩くことに、恐怖を感じる世界。

誰もかれもが僕の横を通り過ぎていく。

痛風ではない彼ら。

僕はゆっくりと歩く高齢者にも道を譲り、一本早いバスを目指し、二本遅れでバスに乗る。

 

この痛みを忘れないようにしよう。

食べ物にも気をつけよう。

ストレスも溜めないようにしよう。

 

世界がもう少し痛風に寛容なら、などと自分に都合のいいことを考え始める。

世の中が間違っている。

僕に何が出来る。痛風を知ったあとの世界を変えることが出来るのか?

 

とか言っているうちに痛風が治まる。

僕はホッとして、痛風に寛容な世界なんて馬鹿なこと言ってたなぁと、鼻で笑う。

少しぐらい大丈夫だろうと、ピザを食べ、牛丼を食べ、ギリギリのバスに乗り、通勤時ゆっくり歩く人を避けるように追い越す。

 

今度は右足に違和感が迫っていることも気づかずに。

 

 

ということで右足をかばいゆっくり歩いているお正月。

あけましておめでとうございます。

 

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