奥田庵

小説だったり、映画だったり。犬だったり。

なんでアホってわかるの?

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蒸し暑い。

この気温差。

ジクジクします。

職場の近くに「奥田公園」がありまして、

そこでボケーっとしていると、後ろで子供の会話。

 

「もう、あいつとは遊ばない」

「なんで?」

「アホだから」

ちょっと間があって、

「なんでアホってわかるの?」

「アホだもん」

 

公園でボケーっとしているおじさんの僕は、その小学生らしき子供たちの会話を聴きながら、

「なんでアホってわかるの?」

の問いかけが、実に素晴らしいと感心。

 

子供ながらの拒絶を口にすることで、「アホだもん」と全く納得いかない結論を口にしていた少年は、とりあえず「気持ちは分かった」ということで、置いておいて、

「なんでアホってわかるの?」と、同調圧力に乗らず、静かに疑問を返すこの少年の凄さについて、考えていた。

 

例えば

「なんでアホってわかるの?」

の問いかけに対し、もう一人の少年が、自らの「アホの定義」について話し、そのアホと遊ぶことによって、どのようなデメリットが起こりえるのか、説明していたらまた、展開は変わったかもしれない。

「僕の思うアホとは、人の陰口を言ったり、ものを盗んだり、凶器を持ち歩いて脅したりする奴のことさ。彼は僕の前で一度だけではなく、それぞれ三度ほどそのような行為を繰り返していたんだ。だから、もう遊ばないのさ」

そしたらもう一方の少年も。

「ふーん。なるほどね」

と言っていたかもしれない。

 

でも、「なんか嫌い」を「アホだから」と、悪口で切り捨てているであろう少年に対し、「なんでアホってわかるの?」と訊ける少年の懐の深さよ。

 

おじさんは日向ぼっこしながら、

「アホだから」と言われたらきっと、「へへっ」と苦笑いしてなんも言わないような自分を恥じていたのだよ。

 

蒸し暑いとまたジクジク。

 

 

妹と猫

妹と猫