奥田庵

小説だったり、映画だったり。犬だったり。

文章のかけら 9

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メモ帳に書いていた分の小説が書きあがったのはいいのだけれど、パソコンに打ち込むのが面倒。やだやだとかいいつつ、いつかはやらなきゃならないので、ちょこちょこ進めなきゃなって感じです。

 

さて、掌編ばかり書いているときは、例えば二千字内で物語をまとめる感覚に慣れていたりするのですが、少し違う作業をすると、とたんにそのペースがおかしくなります。

そういうのあります。

最近まで長編をダラダラ書いていたので、もう今は何やらよく分からない感じです。

なので、微調整で、長編離れのためにまた「文章のかけら」がちょろちょろ増えたりします。

何かしら書いていくと、違うものを書きたくなるので、まずは書いちゃった方が楽しくなるのです。で、変に凝ったものを書いてみたりすると、とても読みづらいものが出来上がったりします。けど、書いたほうが良いんだろうなって思ってもみたり。

 

ボチボチ楽しんでおります。

 

 

電車の車内。

手話で会話しているジャージ姿の学生の団体。

二人が座席に座り、二人が立っていた。

会話の内容は分からなかったが、とても盛り上がっているのは分かる。

時折、笑い声が聞こえた。

 

座っている一人と、立っている一人が停車駅で降り、

残された二人が横に並んで座った。

二人の会話。

さっきまでの騒がしい感じではなく、今度は穏やかな印象。

何かしら真剣な様子。

 

僕は、その様子を斜めから感じ、

少しだけ未来について語り合いたいなって思っていた。

 

いつも通る帰り道。

ファミレスの横のガソリンスタンドの前で店員のおじちゃんが立っていた。

特に気にせず通り過ぎようとしていると、

スタンド入り口に置かれたカラーコーンが突然の強風で転がった。

僕はなんとなく、それを元に戻してまた歩き出すと、

立っていた店員のおっちゃんが、

「あ、待って」

と、僕を呼び止めた。

そして奥の店舗に小走りで戻り、缶コーヒーを三つ持ってきた。

「これ、余りものだから」

「え、いいっすよ」

「いいから」

何度も断るのも悪いと思い、受け取った。

「ありがとうございます」

なんでくれたんだろう。

そう思って帰った。

 

次の日の帰り道。

ガソリンスタンドの前を通ると、潰れていた。

ロープで仕切られ、張り紙があった。

僕は昨日のおっさんのことが少し過った。

けれど、もう顔も思い出せなかった。

 

 

 

妹と猫

妹と猫