小説kinema

奥田徹の小説だったり、映画だったりの作業スペース。散らかってます。

訓練。

まあ、しかし僕は「いいなぁ」と思うものは、すぐに影響を受けてしまう方なので、それはそれで慎重にならなきゃと思うことが多いいわけです。
んで、良いなぁと思うと「これ良いと思わない?」って、人に薦めたがる。
で、相手が面白がりはじめたころには、既に飽きていたり。
下手すると批判めいたことを言いかねない。「でもあれってさぁ」みたいに。
最近は、ほぼ嫁と話すだけなので、そういった被害は嫁が一番受けていると思うけど、それでも「ああ、そういえば昔、そんなことあったなぁ」と思い出して、今さらながら軽く落ち込んだり。
でも、「まあ、いいか」と過ぎちゃった話なんで。反省に留めて。
繰り返さないよう、訓練。

曖昧に放置出来る能力。「へー、ふーん」とか言いながら、すぐに答えを決めない訓練。気が長いっていうのか、懐が深いっていうのか。強く、しっかり留めること。きっと体力がいる。

なにかに書いてあったのは「分かってしまうと、人は考えなくなる」と、うまいこと書いてあるなーって、(いきなり影響受けて薦めているけど……いや、薦めてはいないのさ。感心してるだけなの)分からないから、考える。逆に言えば考えたくないから分かったと思い込む。でも、分かったと思われると腹が立つこともあるわけで。

似たようなことで、物語を考える時、分からないことを探すのは楽しい。
「彼は小指の先に赤い印をつけ、しばらく眺めた後、微笑んだ。私はなぜか小さな頃、今と似た気持ちになったことがあると思い出し、胸騒ぎがした」
とか、書かれると、むずむずする。なんだろうって、隙間を考えたり、楽しんだり。
抽象的な部分で、自分の何かと重なったり。
分かる楽しさ、どうでもいい会話、
「血の味がする。鉄っぽいんだ」
「血には鉄分が入ってるんだ」
なんて、入れられると落ち着いたり。邪魔だったり。
組み合わせの効果。「正しい」がない楽しさ。
ああ、バランス。

訓練。気持ち良さ。


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