小説kinema

小説だったり、映画だったりの作業スペース。散らかってます。

イケメン中年の哀愁。

この前、嫁とピザを食べに行ったのだけれど、
そこの店主(シェフ?)が中年のイケメンさんだった。
ワイナリーに併設されているそのお店は、どこか取り残されたような感じがして、
僕らが行ったのが食事時を外してたからかもしれないけれど、
店内は誰もいなかった。「今日はやってないのかな?」なんて思っていると、
キッチンの奥からそのイケメンが現れた。

ここからは勝手な思い込みに近いんだけれど、そのイケメン中年はどこか元気がなかった。
シェフの制服なのか、ヨーロッパの看護士さんみたいな恰好。(メンソレータム)
頭にお洒落なほっかむりしてて、「お店の雰囲気」を演出した感じ。そしてイケメン。
しかしまー、ちょっと元気がない。誰もいない店内で、大声で元気に迎えられるのもなんだけれども、こう、イケメンの中年おじさんがお洒落な格好して、元気がないと
哀愁を感じる。
オペラハット」のゲーリークーパーの傷ついた表情を思い出す。
世の中に絶望。弁護士もいらない。
どこか励ましたくなる。お店は一人でやっているみたい。店内はものすごく広い。
ソフトクリームだけも販売しているらしく、
ちょっとオロオロしながら「ソフトクリーームですか?」と尋ねる彼に、
卑屈になるな、僕達はピザさと心でエール。

んで、嫁と二人でピザとボンゴレパスタを注文。どっちもすごくおいしかった。
支払い時レジでこれは伝えなきゃと使命のごとく「おいしかったです」と言った。
伝われ。伝われ。

帰りの車で嫁に、
「あの哀愁のイケメン中年は、気持ちとは裏腹にお店が流行らず、すこし自信を無くしているみたいだ」
「んー、でも、あの感じは食事時のピークが過ぎてホッとして裏で休んでたんじゃない?」
ん、そういわれるとそんな気もする……。

ピザ美味しかった。