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僕の映画の作り方 10章 カット割り。明日のスケジュール報告

 

10 カット割り。明日のスケジュール報告。


カット割りとはどの部分からどの部分までが一つのカットか脚本に線を引いて(ちなみにシーン=場所、カット=撮る画です)どんな画が必要か事前に考える事。

まず僕のやり方はこんな感じ。

$ドキュメントエッセイ・リターンズ。-カット割り1

$ドキュメントエッセイ・リターンズ。-カット割り2

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c-1はカット①の事。
用語としては
BS=バストショット
WS=ウエストショット
LS=ロングショット
UP=アップ
2s=二人(ツーショット)
等だが、自分が解ればいいので「引き画」とか「寄り」とか、「空」とか書いてる。
同じカットの中に途中に入る画を撮る場合はcin1(カットイン①)とかで表記。

脚本に線を引くのは、結構ポピュラーなやり方。

イメージとしてよく「絵コンテを書く」というのがあるが、僕は書かない。
それは、「どういったものを撮りたいか」の判断による事だけれど、
例えば、「カーアクション」ものを見て、ああいったものを撮りたいと思ったとする。
そのカーアクションものは「こういうカット割りだからドキドキするんだ」と分析する。
「車輪」「主人公の顔」「目の前を通過する車」「交差するバイク」と、カットを積み重ねた事により得られる疾走感を表現したい。となれば、「編集の素材」を集めることが重要になってくるわけで、的確な画「必ず撮るカット」が絵で表現された絵コンテはとても有効になると思う。ワンカットでも抜けるとそのシーンが成立しない場合があるわけだから。あと、合成する場合とか、後処理が必要な場合なども。

それとは別で、僕は「現場の変化に対応したい」と言うのが、線を引いてカット割りを考える理由の一つ。これはあとの章で書く演技、演出の話に関連するが、「そこで起きていることを大切にする」為だ。なので、前日、もしくはその前に脚本に線を引いてカット割りを決めたとしても、撮影当日「演技が素敵でカット割りをするとその良さが途切れるな」と判断したら、そのカット以外捨ててしまう。もしくは一応撮って編集時判断する。または演技や状況に合わせ全くカット割りを変えてしまう。つまり、状況に対応する組み立て方って事。

なので、僕の中のカット割りは演技を邪魔しないように「最低限こうすれば成立する」という暫定案として現場へ行くことが多い。勿論、映画の効果として細かいカット割りが必要だと判断する時もあるし、「必ずこの形」と決めている訳でもない。単純に、全体のバランスを考え有効な方法を常に考える。与えられた条件下で、数ある選択肢の中から「ベストを探し」判断する。
僕のベストの定義は「心の震え」。心の震えとは何かと考えれば、具体的なものではなく「想い」とか「感動」とか「好き」とかそういった事だろう。

つまり普段からどんな思いを抱えているかが影響する。とても生理的なものだと思う。

だから「どんなものが撮りたいか」「どんなプロジェクトを任されたのか」によって、判断が違ってくるだろう。

監督の性格にもよるだろう。「飽きっぽい」監督が「演技はしないで」「静かな感じ」と考えているのであれば「空」「無表情」を交互に編集して「表現」するかもしれない。(拘らないという事ではなく、その人の生理)

自分と向き合い、どういう映画を撮りたいか考え「判断」し、カット割りを考える。
「決まりがない」という事を前提にベストを探す。そういう事だと思う。

ちなみに僕の最低限成立するカット割りとは以下の脚本だと、

公園

  男と女、向かい合ってる。
  一歩近づく女。距離を置いて立ち止まり、
女「……好き」
男「え?」
  男近づき、手を繋ぐ。

と、あったら、まず、引きの絵で全部撮影。で、カット①
女の顔とセリフ。カット②(①のカットの間に入る画なので正確にはカットイン①だが)
男の顔とセリフ。カット③(正確にはカットイン②)
と、三回撮って後で繋げる。
①だけで画面が持つのであればそれでいい。持たないのであれば②③を重ねる。
その際気を付けるのが、イマジナリーライン(ネットで検索してください)を気にする事。
「演技を見せる(心の動き)」カット割りなので、カメラが余計な芝居をしないように注意する事。カメラの芝居とは、画角を斜めに曲げたり変な葉っぱを意図的に手前に入れたり、極端に画面の隅に人物を構えたりと、演技の邪魔になるような気に障る事。

しかし、何度も書くが「人それぞれ」自由に表現すればいいと思う。


○スケジュール確認。

さて、準備も揃い、明日から撮影。
撮影時の前日は毎日関係者に明日の予定を伝える。
通常の撮影現場だと、その日別に香盤表をかみ砕いた「当日スケジュール」が印刷されて配られるが、撮影の毎日で、それを作成する時間が無くなるので、僕は携帯の一斉メールを送る対応。

内容は
明日(29日)は朝七時に千葉駅改札に集合です。
撮影シーンは1 2 5 7 です。撮影開始は八時予定。
よろしくお願いいたします。
一応、文章なしでいいので確認しましたらお返事ください。

と言う感じ。で、しばらくして返事がない場合は電話をかけて再度確認する。
これを、撮影前日は毎回必ず忘れないように送る。

なので、集合時間の目安表を僕は作成し、変更がなければその日の撮影が終わった後、表の入り時間を確認して上のようなメールを全員に送信する。


$ドキュメントエッセイ・リターンズ。-入り時間


撮影当日は脚本の裏などに、撮るシーンの順番を書いておき、撮り終わったら〇をして、その日の予定を把握していました。


$ドキュメントエッセイ・リターンズ。-メモ